フリーソウルズ2
Scene.49
結果報告レン
灌北大学超科研部室
部室で待機中のカモ、リョウ、ゆっちん。
学園祭実行員会の返事をレンが持ち帰るのを待っている。
部室のドアが開き神妙な面持ちでレンが入ってくる。
レン 「(ニッと笑って)OKでーす!」
両腕でおおきな円を作るレン。
カモ 「脅かすなよ〜レン」
レン 「聞いて驚くな」
リョウ 「驚かない」
レン 「姫君がぜひユアトと共演したい、って」
リョウ 「えええええええええっ!?」
腰が抜けるほど驚くカモ、リョウ、ゆっちん。
カモ 「姫君、ユアトのこと知ってたのか?」
リョウ 「共演したいって・・・」
レン 「ちょっと盛った。ぜひ会いたいと・・・」
リョウ 「たいがいの女子は量子力学とか空間物理とか絶対興味ないんだけど・・・」
ゆっちん 「現実的やもんな、女子は」
レン 「ロックバンドやるくらいだから、ぶっ飛んでるんだよ」
カモ 「実行委のほうはなんて?」
リョウ 「そうそう、得体のしれないユーチューバー」
ゆっちん 「何をしでかすか、わからない」
リョウ 「しかも生配信で」
レン 「得体のほうは、シアトル在住の投資家という情報は入れておいた」
カモ 「配信のほうのOKは?」
リョウ 「リスクあるよな。大学側としては」
レン 「実行委員のひとりが、女子なんだけど、セカンドインパクト2.5を見て泣いたそうだ」
カモ 「川で溺れた子どものやつな。俺も泣いた」
カモ 「カモさん、涙もろすぎw」
ゆっちん 「ヤラセくさくなかった? 僕はちょっと・・・」
カモ 「ゆっちんはあまのじゃくすぎ」
ゆっちん 「いやいや、ユアトがイケメンで金持ちやからやろ。みんなすぐ信じすぎ」
レン 「ゆっちんはイケメンに敵意持ちすぎ」
カモ 「いずれにしろゴーサインが出たんだ。ユアトを迎える準備にとりかかろう」
ほどなくして超科研の部室にイベント設営関係者が訪ねてくる。
イベンターが示した会場図面を見て驚嘆するカモたち。
カモ 「でかいなぁ・・・」
イベンター「オーロラビジョンは6m×12mあります。バドミントンのコートと同じくらいの大きさです」
リョウ 「お高いんでしょ」
ゆっちん 「僕たちお金ないんですけど・・・」
イベンター「いえ、代金は支払い済です。ユアトさんから」