フリーソウルズ2
真凛 「わからない。初めはわからなかったけど、わかったんだ。江の島で香織に会ったとき、香織の目を見たとき、違う感情が湧いているのに気づいた。この女は俺に似ている。俺と同じことで苦しんでいる。自分が自分じゃないことに苦しんでいる。そう感じた。恭一にはわからないだろうが」
恭一 「あ、あぁ・・・」
真凛 「俺も長い間同じ辛さを味わってきた。周囲の人間からまったく理解されない。逃げ出したい、消え去りたい。ずっと思ってきた。でもチェザルモは命を自ら絶つことができない。ゼーレがそれを許さないんだ。七尾ひめに出会ってゼーレのこと、納得いくまで説明してもらって、やっと自分の身に起きていることがわかった。心が晴れたよ」
恭一 「だから童門香織をひめさんに会わせたい?」
真凛 「うん。でもそれだけじゃない。やっぱり俺、童門香織という女に惚れたんだよ。彼女の瞳に・・・」
恭一 「むずいなぁ」