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スーパーソウルズ

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  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


「来れないってどういうことだ?」
「ユアトが来なくて、どうやってコーナー進めんだよ」
リョウとレンがカモに詰め寄った。
「はじめからぶっちするつもりだったんだ」
リョウの腹立ちが収まらない。
ゆっちんが届いたメールを見ながら言った。
「スカイプで出演するってよ」
「スカイプ?」
「なんで?」
「詳細は控えるが、総理直々に緊急の有識者会議に招かれた、そうや」
「ならそっちをスカイプにすりゃいいだろ。こっちが先約」
「総理直々だからな。よっぽど大事な会議なんだろ」
「こっちは大事じゃないっていうのかよ」
「だからスカイプで出演するって。生配信も続けるって」
「大事な会議って何だよ?」
「俺が思うに・・・」カモが言った。
「今、日本中で動物による襲撃事件が起きてるだろ。死傷者が多数出てる。あれに関係してると思う」
「未だ原因がわからないってやつか」
「海外メディアも注目しとるな、CNNとか」
「野党議員の政権への口撃が半端ない」
「で、エセユーチューバーのユアトにまで、声がかかったってわけか」
「ユアトを知ってる者が、政府の中にいることが驚きやわ」
「でもカモさん、どうするよ。ユアトに会いたいがために時間割いてくれたんだよ、姫君」
「謝罪しに行ったほうがいいんじゃないか?」
「じゃ、僕、謝りに行ってくる」
「ゆっちん、お前はJKの楽屋に行きたいだけだろ」
「お、この中に、人の心を読める奴がひとりおるな」
おもむろに「俺が行く」と言って立ち上がったカモを、ゆっちんがスマホを見て制した。
「待って。メールの続きがある。みんなには自分から直接オーロラビジョンを通して謝るから、このまま進めて。だって、ユアト」


作品名:スーパーソウルズ 作家名:椿じゅん