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スーパーソウルズ

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  ◆   ◆   ◆   ◆   ◆


椿谷裕司が無事でいると、大下から佐賀に連絡が入った。
裕司の姉・麻衣子が、裕司の帰宅を警察に知らせたのだ。
夜間の電話だったので、佐賀は翌朝一番に大下と警察署で合流し、裕司の自宅のある団地に向かった。
玄関の呼び鈴に応えたのは裕司ではなく、麻衣子だった。
「警察の方? わざわざすみません」
「もしよかったら、裕司くんと少しお話を・・・」
佐賀が出張って言った。
「それが、あの子・・・」
「どうかしたんですか」
「ゆうべ突然帰ってきて、どこにいたのって訊いても要を得なくて。ただユーチューバーの人に助けられたと」
「ユーチューバー?」
「たしか、名前は、ゆ、あ、と?」
「ユアト? で、裕司くん、いるんですか」
「さっき、朝ご飯も食べないで出ていきました」
「どこへ行ったんです?」
「さぁ・・・。でも、裕司の部屋にこのチラシが・・・」
灌北大学灌樹祭の案内ビラだった。
ゲストにユアトの名前が記載されている。
佐賀はチラシを携帯カメラで撮影すると、
「大下、行くぞ」
団地の階段を速足で降りていった。



作品名:スーパーソウルズ 作家名:椿じゅん