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スーパーソウルズ

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英語の紹介文でも”SEELE"と表記されているので、僕もそれに倣ってその存在のことを、”ゼーレ”と呼ぶことにする」

佐伯道雄の動画はその後10分ほど続いた。
大半が脳科学に関する専門的なもので、文系女子の多香子には、そのほとんどが理解の外であった。
超科研の部員たちも信じがたい話の連続で面喰らったが、ゼーレという言葉にレンとリョウが脊髄反射した。
「ゼーレ?」
とゆっちんが呟き、「あ、ゼーレな」とリョウが返す。
多香子が部員の顔を見まわし尋ねた。
「ご存じなのですか、ゼーレ?」
「いや、あの、その・・・」
「アニメの話です、エヴァンゲリオン・・・」
「エヴァンゲリオン?」
「いや、だから、その・・・こら、リョウ!!」とカモが叱る。
「すみません、内容が凄すぎて、頭の中がウニ・・・」
「話が複雑っていうか高尚っていうか、僕たちの頭では理解が追いつきません」
「どうでしょう、多香子さん。少し僕らに時間をくれませんか」
カモの申し出を、多香子は快諾した。
ノートPCから取り出されたSDカードを胸元に提げたペンダントにしまうと、多香子は
「ご連絡お待ちしています」
と言い残し、会議室をあとにした。


作品名:スーパーソウルズ 作家名:椿じゅん