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泉絵師 遙夏
泉絵師 遙夏
novelistID. 42743
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久遠の時空(とき)をかさねて ~Quonฯ Eterno~下

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「してる……かな」
「どうして?」
「一人だけ、幸せになってるから――かな」
「でも……」
「うん、分かってる。それは分け合えないってことくらい」
「……」
「でも、羨ましいって気持ちはどうしようもなくってね」
 リーウが笑う。「ついつい、からかってみたくなる訳よ」
「まあ、分からなくもない」
「でしょ?」
「私も、これが初めてだから」
「ノンノも、そういう噂話とか、するでしょ?」
「私は……あんまりしない、かも」
「本当に?」
「そりゃ、付き合いでそんなこと話したりはするわよ。でも、……やっぱりそれで関係壊しちゃいけないって思うから……」
「やっぱり、暖野って可愛い」
「また……」
「だって、女の私から見ても、可愛いもん」
「冗談はやめてよ」
「冗談だと思う?」
「って……何……?」
 リーウが顔を寄せてくる。
「私ね……」
「リーウ……」
「ノンノのことが‘……」
「あ……それは……」
 突然、頬を叩かれる。
「馬鹿! 何その気になってんのよ!」
 リーウが大笑いする。
「試したのね。酷い!」
「あんたが悪いのよ!」
「人の心を弄んで!」
 暖野は思いっきりクッションを投げつけた。