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泉絵師 遙夏
泉絵師 遙夏
novelistID. 42743
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久遠の時空(とき)をかさねて ~Quonฯ Eterno~下

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「相手が誰だかも分からないのに? どうやって?」
「それは、言えない」
「どうして、大事なことは言ってくれないの?」
「それは、本当にお前自身が見つけなければならないことだからだ。人が安易に教えられることではない」
 暖野はため息をつく。
「悪いが、それは今後、誰の口からも聞くことは出来ないだろう」
「そうなのね……」
「前に学院長が言ったように、今はまだ知るべき時ではない。もし今、お前がそれを知ってしまったら、全てが無に帰してしまう」
「覚悟ってこと……?」
「そう言ってもいいだろう」
「そう……」
「大丈夫だ。お前には守ってくれるやつがいるんだろう? そいつはお前のことを俺よりもよく知っているはずだ。そいつがお前を信じているように、お前もそいつを信じてやれ」
「うん……」
 腑に落ちないことは多くあるが、暖野は頷くより他なかった。