おしゃべりさんのひとり言【全集1】
その3 お金を手に入れる
ちょっと堅苦しい話をしよう。
お金の話です。
経済を考えるときに、お金は欠かせない要素であると思う。
お金がほしい。そう思うことは当然のことなのだろうか?
そもそもお金にはどんな意味があるのか?
貨幣として流通するお金や、最近ではマイレージなどのポイントとして流通するお金もある。仮想通貨そのものまで出て来た。
それ自体に価値が見出されれば、交易の手段に利用できるものが、一般に言うお金として扱われるのかもしれない。
では、お金による取引はいつから始まったのか?
お金ができる以前は、物々交換をしていただろう。
狩った動物の肉と、採集した果物を交換するとか、魚と野菜を交換するなど、
食べるために人が採ったものどうしを交換して、食の豊かさが広がったはずだ。
その次は、食べ物同士ではなく、道具と交換したりもした。
食が豊かになって余裕が出来たので、より豊かさを求めて、石斧などの道具も交換の対象になった。
道具同士の交換も当たり前のように行われるようになり、社会は発展した。
さらに生活水準が上がると、きれいな石や、貝殻にまで価値がつくようになり、食べ物や、道具とも交換できるようになった。
金属が発見されると、それらもまた特別な価値が付き、交換されるようになり、それで交換するための手段として、コインが作られるようになった。お金の始まりである。
元々、豊かな食生活を求めていたのが、生活全体の向上に目的が変わり、社会の発展のために、交易が盛んになり、貨幣が作り出されてきたのである。
しかし現在は、元々の目的を忘れてしまっているのではないか、豊かさの追及のためではなく、お金の獲得そのものが、人生の目的となっている人が多い。
本来目指すべきものは、豊かさの追求である。
さらに最近異様に思うのは、現金そのものの量ではなく、金額データ上の数字にさえ、一喜一憂してしまうこと。
でも、その数字が増えれば、やっぱりうれしい。
ネットショッピング、オークション、クレジットカード、その他サービスだけで、年間20万ポイント近く貯めてます。
これでも、年収が20万円上がったようなものですよね。
作品名:おしゃべりさんのひとり言【全集1】 作家名:亨利(ヘンリー)