一人旅の勧め
男性の一人旅、女性の一人旅
一時期、インターネットなどで、中高年の男の一人旅が流行っているという記事をよく目にした。しかし私が一人で行った旅先で、一人旅の中高年の男性に遇ったことは、後にも先にも1回きりだ。あの記事は、なんとかして市場を広げたいと考えた旅行業界によるフェイクニュースだったのではないか。
一方、一人旅の女性は、若い人も年配の方にも頻繁に出会う。一人旅の女性の共通点として、大きな一眼レフのカメラを首からぶら下げている人が多い。
能登半島に行ったときのことだ。見附島という大きな船の形をした島があり、有名な観光地になっている。浜から岩を伝わって傍まで行けるのだが、ごつごつした滑る岩を伝わって歩かなければならず、ある程度の体力と運動能力が無ければ、見附島に一番近いその突端まで行くことができない。私が苦労してその突端まで行くと、既に一人の若い女性が一眼レフのカメラを構えて見附島の写真を撮りまくっていた。
また、奥入瀬に行ったときには、苔むした木橋の低い手すりに小さな人形をいくつも並べて、一人でにこにこ笑いながら写真を撮っている若い女性がいた。
おそらくいずれもSNS用にアップするための写真を撮っていたのではないかと想像している。
男性と比較したとき、女性の行動力には感心することが多い。
作品名:一人旅の勧め 作家名:sirius2014