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東京メランコリズム【前編】

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 そしてアルバイトの初日…
「じゃあ、まず一言挨拶をお願いします。」
「はい。蓮斗と申します。一生懸命やるのでよろしくお願いします。」
「それじゃあ、蓮斗くん、よろしく頼むよ。」
「はい。頑張ります。」
「なっちゃん!蓮斗くんに仕事を教えてあげてくれる?」
「はい。わかりました。」
「よろしくお願いします。」
「私はなつと言います。よろしくお願いします。」
「はい。僕は蓮斗と言います。」
「紹介されていたので知ってますよ。」
なつという女性が蓮斗の教育係になった。なつは恐らく蓮斗よりも年下だと思うが教育係になるぐらいだからきっとしっかりしているのだろうと思ったのだった。

 「それじゃあ、まず…」
そうなつが言うと蓮斗は教わった通りに仕事をした。それからすぐに仕事を覚えた。そんなに難しい作業ではなかったのだ。そんな作業を繰り返しているうちに休憩時間に入り、蓮斗はなつと一緒に昼食を取ることになった。
「ねぇ、蓮斗くん、一緒にお昼食べない?」
「はい。」
「蓮斗くん、仕事覚えるの早いね。」
「ありがとうございます。」
「まだ若いからだよ。」
「いいえ。もう若くはないかと…二十八歳ですし。」
「え?私よりも年上だったの?」
「あ、やっぱり年下だったのですね。」
「なんだ、そう思ってたんだ…」
「あ、悪い意味ではないですよ。」
「ちなみに私は二十三歳だよ。」
「…」
なつは春子と同じ二十三歳の女性だった。
「どうしたの?」
「いえ、何でもないです。」
「あ、元カノと同じ年だったとか?」
「…」
蓮斗は返す言葉に困った。
「ごめん!聞かない方が良かったね。」
「いいえ。大丈夫です。」
「本当にごめんなさい。」
「いえいえ。」