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オヤジ達の白球 51話~55話

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 ドランカーズの快進撃はとまらない。
2日目。Aブロックの3回戦がおこなわれる。
この試合も15対3の大差で勝つ。

 いきおいに乗ったまま順位を決める決定戦にのぞむ。
Aブロックの1位として、Bブロックを勝ち上がってきた古豪チームと対戦する。
この試合も8対0で勝利する、
かくして居酒屋チームののんべぇ軍団がいきなりの登場で、初優勝という
快挙をとげてしまう。

 とうぜんの結果として、祝勝会の酒がとまらなくなる。
午後5時からはじまった祝勝会が、深夜の1時をまわっても終わる気配がない。
呑み潰れた男がひとりふたりと、奥の小上がりで横たわる。
そんな中。真っ赤な顔をした北海の熊が、岡崎の隣りへどかりと腰をおろす。
「呑め!」空っぽの茶碗を岡崎の前へ差し出す。

 「どうしているんだ。敵前逃亡した坂上のやつは。その後?」

 熊が岡崎の茶碗へ、あふれるまで酒をつぐ。

 「どうにもこうもないさ。
 あの野郎はあいかわらず、壁にむかって黙々と球をなげている」

 「飽きずにまだ投げているのか、あの野郎は。
 で、当然のことながらお前は受けているんだろうな、あいつの球を」

 熊の赤く濁った眼が、ぎょろりと岡崎をのぞきこむ。