おえかきギミック
「私の病気…」
「私には治すことはできません…ごめんなさい…」
「そうだよね…」
「ただ…」
「ただ?」
「ただ信じる気持ち、それだけは忘れないでください。」
「わかった!」
「あなたが良くなりたいと祈るなら、きっと叶うことでしょう。」
「うん!私、良くなるように信じてみる!」
私は病気が治ると信じる気持ちを忘れないようにした。だって、私が願ったように天使とも会うことができたのだから。そして陽が暮れる頃、私は病室へ戻ることにした。
「天使さん、ありがとう!」
「私こそ、呼んでくれてありがとう。」
「またね!天使さん!」
「はい。またお会いしましょう。」
そして私は病室へ戻った。もう食事の時間になっていた。すっかり遅くなってしまった私は先生に少し怒られてしまった。それから食事の後に話があると伝えた。
食事を終えて少しすると先生が病室へ入ってきた。
「リリスちゃん、話って?」
「あのね、先生…」
「私、魔法が使えるの!」
「魔法?どんな魔法?」
「私が絵に描いた妖精と天使と会えたの!」
「ほう…」
先生は少し表情を曇らせていた。きっと私の話を信じていなかったんだと思う。それから先生はこう言った。
「明日は散歩はだめだよ。」
「どうして?」
「少しゆっくり休みなさい。」
「嫌だよ!」
「言うことを聞きなさい、リリスちゃん。」
「嫌だ!私のこと信じてないんでしょ?」
「…」
先生は否定もしなかったが肯定もしなかった。やっぱり信じてくれていない。そう思うしかなかった。その夜、私は信じてもらえなかったことで気分が悪かった。そんな思いから、