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おえかきギミック

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「妖精さん!」
しかし返事はなかった。
「ねぇ!妖精さん!」
やっぱり返事はなかった。そして何気なく噴水を見るとキラキラと虹が架かっていた。
「妖精さん、ありがとう!」
次に私はお花畑へ向かった。

お花畑へ着くと天使に話しかけた。
「天使さん!」
しかし返事はなかった。
「ねぇ!天使さん!」
やっぱり返事はなかった。そしてお花畑に咲く花を見るとこの前はたくさん居たはずの蝶々が居なかった。よく見ると一匹だけ真っ白な蝶々が一厘の花に止まっていた。
「天使さん、ありがとう!」
次に私は木のたくさん生えている場所へ向かった。

木のたくさん生えている場所へ着くと悪魔に話しかけた。
「悪魔さん!」
しかし返事はなかった。
「ねぇ!悪魔さん!」
やっぱり返事はなかった。そして少し顔を上げると木々の間から一筋の光が見えた。
「悪魔さん、ありがとう!」
最後に私はベンチへ向かった。

ベンチへ着くとユニコーンに話しかけた。
「ユニコーンさん!」
しかし返事はなかった。
「ねぇ!ユニコーンさん!」
やっぱり返事はなかった。そしてベンチに座るとベンチには鋭く尖った角のような石があった。
「ユニコーンさん、ありがとう!」
そして私は病室へ戻った。

この数日間で起きたことはすべて現実だった。決して幻などではなかった。みんなと話したり遊んだりした事実がちゃんとあったからだ。このことを話しても信じてくれる人なんていないかもしれない。でも私はちゃんと見て、聞いて、触れた。そして最後にはみんな
作品名:おえかきギミック 作家名:清家詩音