オヤジ達の白球 46話~50話
オヤジ達の白球(48)足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
「いてて。こんなときに持病の足底筋膜炎が再発しゃがった!」
柊がグランドへ座り込む。あまりの苦痛に顔がゆがむ。
足の裏には足底筋膜と呼ばれる薄い膜がある。
幅の広いこの腱がかかとの骨から、足指の付け根までをカバーしている。
足は、弓状(アーチ)に体重を支えている。
弓の弦のようにピンと張り、足のこの構造を支えているのが足底筋膜。
丈夫なはずのこの足底筋膜も、過度の歩行やランニング、ジャンプなどで
使いすぎると、やがて古いゴム管のようなひびが入る。
このひびがやがて炎症を起こす。
筋膜にひろがった炎症がしだいに、足裏の激痛をもたらす。
「なんと。古(いにしえ)のホームラン王は、足裏を痛めていたのか。
それはまた大ごとじゃ。
どうじゃ、立ち上がり、ホームベースまで歩くことはできるか?」
作品名:オヤジ達の白球 46話~50話 作家名:落合順平