ひろしの詩
送り火
雨粒が紅葉の葉に落ちて
その葉から
滴が落ちて
その滴を受けた葉は
ぴょんとばねの様に撥ねた
お盆の送り火の日
いつもなら暑くて仕方ないのに
肌寒い
紅葉からの滴と雨が
池に落ちて行く
ホテイソウの間を
真っ赤な金魚が泳いでいる
楽しそうにぼくには見えた
観えないけれど
4日の時を過ごした
ご先祖様と父母
楽しかったでしょうか
今日は送り火です
いつか
繋がりも絶えてしまうかもしれません
どこかで
だれかが
受け継いでくれるかもしれません
きっと
小さな灯りの中に
永遠の御霊は生きていると信じています
灯りは消えたように見えるだけなのだと信じています