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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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ひろしの詩

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朝が来てくれた



食べ物を貪るように
時を食べつくそうとしたところで
刻は誰にも平等に歩んでくれる
ただ
いのちは平等に与えられはしない


海面から
首を出したように
朝日の眩しさが眼を覆った
朝だ
今日も朝が来てくれた


朝日の眩しさの中で
朝日の重さを感じている
闇から開放されたと言うのに
太陽の重さなのだろうか
重さでまた漆黒の闇に戻されていくのだろうか


病が命を奪うなら
昼も夜も生きていたいと
妻は言った
眠れない
眠りたくない

作品名:ひろしの詩 作家名:吉葉ひろし