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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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ひろしの詩

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夜の汚れ



限界まで透明になった水は

接触を拒まなければならなくなった

汚れることは罪悪だと教えられていた

はたして

汚れることは罪悪なのか

女が体と引き換える報酬は

汚れなのだろうか

その金で得るパンは汚れているだろうか

透明なまま

死を迎えることが善なのだと神は言うのか

生きることに価値があるのではないか

どぶ水になっても

気化されいつかは雨になる

くじけるな

卑下するな

過ちではない

君が生きるためだったと

神は許してくれる

貧しかった香港の片隅の部屋

下着からほずれた刺繍糸が

汗ばんだぼくの体にまつわりついた

作品名:ひろしの詩 作家名:吉葉ひろし