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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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第二話 反乱と反撃



 爆風と共にコンクリートの破片が、隊員達に降り注ぐ。彼らを運んできた輸送トラックは、そこから130フィート(約40メートル)ほど離れた橋の上で炎上している。しかしその距離でも、その明るさが邪魔になって、近くがよく見えなかった。暗闇の中、自動小銃から飛び出す弾丸が、光の筋になって地面に当たり跳ね返る。その兵士達は時折、3階の窓から通りを見下ろし、迫り来る敵に乱射を繰り返しているのだ。
 しかし敵は、障害物に隠れもせず直立した状態で、一歩一歩そのビルに近付いてきた。

「(ザザッ)・・・ブラボー小隊、応答せよ。ブラボー小隊!」
「・・(ガッ★)こちらブラボー、ニール・カトウ二等軍曹です。敵に取り囲まれている! 応援求む!」
「ニール・カトウ軍曹。すぐに救援部隊を派遣する。そちらの正確な位置は?」
「スコッツデールのファッションモールから南に400ヤード(約370メートル)、運河沿いのオフィスビルの中で防衛線を張っています!」
「すぐに、チャンドラーに展開中のスカル小隊を向かわせる」
「それじゃ30分かかります! 持ちこたえられない。航空支援を要請します」
「・・・マッケンジー少尉と話せるか?」
「小隊長は殉職されました。負傷者は4名です。至急ヘリで救出願います!」
「航空機はまったく使えない。ニール、装甲車を向かわせるから、それまで持ちこたえてくれ!」
「・・・急いで・ください」

 フェニックスで激しい市街戦が行われていた。コンピューターがすべて停止した時から、この非常事態に軍の出動にも混乱があった。
 当初は市警や消防が街に出て、混乱の統制に一役買っていたが、彼らと共に行動しているはずのメカロイド(機械式アンドロイド)達は、完全停止してしまっていた。
 その晩、メカロイド達は自動復帰して動き出すと、人間の命令をまったく聞かなくなっていた。しかも、それらの行動を停めようとする人達を、何のためらいもなく、殺し始めたという。