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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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 ★ダダダ! ダッダン! バラババラババ! ダダダダ・・・!!!
敵の射撃がケニー周辺を襲った。
「ケニー!」
「大丈夫だー! 早くそれを無線機につなげろー!」
「言われなくったって・・・」
 私は、ホロチャンバーに再び飛び込んだ。飛び込み前転で。
(私、いつからこんな身軽になっちゃったのかしら?)
その私を見ていたニール軍曹と目が合った。彼は、(やるな)という表情をして、ウインクした。
「あとどれくらい? マダム・スー」
「・・・あ・・・・ま・・・で・・」
「マダム・スー!?」
「は・い・・・転送トラ・ブル、早く・・・・あんt・ナを・・・」
「ケニー! アンテナを早くー!」
「ダメだ! この位置じゃ、敵の標的になってしまう」
確かに、あそこじゃ電波を遮るものが何もない代わりに、アンテナを狙い撃ちされたら、元も子もないわ。ニールが立ち上がり、
「俺が援護する。7人付いて来い! アンテナを密集陣形で守るぞ!」
8人の兵士が一斉に走って、窓際に移動した。なぜか私も、咄嗟に彼らに付いて走った。当然の集中砲火を潜り抜けられたのは6人だけ、私は窓の壁まで滑り込んで、ケニーのいる柱の陰から振り返ると、3人が途中で倒れ、更に撃たれて動かない。それを見たケニーは、目を瞑ったまま、また震えが止まらないようだ。
「アンテナを立てるのよ! ケニー! 組み立てて!」
「ああ、ダメだダメだダメだ。僕には出来ない」
「大丈夫よ。ニール達が守ってくれてる。あなたも努力して」
「ムリだムリだムリだ。僕には出来ないよ!」
ケニーは目を瞑ったまま、頭を激しく振った。