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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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最終話 刺激的な現実



「受信状況は順調か!?」
デヴォス少佐は、PCに直接接続された無線機を前に、大声で確認した。
「何のデータか判りませんが、まだ進捗は2%です」
「完了までどれだけかかる!?」
「判りません! 30分以上かかりそうです。通信が途絶えたら、計算しようがありません」
「この通信に人類の運命がかかっている。感度を調整し続けるんだ!」

「マダム・スー、送信はうまくいってる?」
「ええ、圧縮転送されておりますが、通信状況が不安定でございます」
「二ール! 電波を強化する方法は無い?」
「補助アンテナがある。通信士、アンテナはどこだ!?」
敵に応戦していた通信士は、中腰に立ち上がり
「あのザックに、(★ダンッ)うあっ!」
その瞬間、彼は肩を撃たれ仰向きに倒れた。
「しっかりして!」
「うう、アンテナを・・窓の近くに」
彼は指差した。私はその方向へ、銃弾の飛び交う床を這って、ザック(袋)に近付いた。途中、ケニーが這って出てきた。
「僕が取ってくる」
「あなた大丈夫? 出来るの?」
「ああ、僕だって男だぞ」
「アンテナを立てるのよ!」
「よし! あああああああああああああああああああああああ!」
(うるさいって。それじゃ自分を狙えって、敵に言ってるようなもんじゃない)
 ケニーは大声を上げながら、ミミズのように床を這って、アンテナの入ったザックにたどり着いた。そして中の通信ケーブルを引き出し、そのコネクタープラグをリズの方に投げた。