L K 3 「フェニックス」
「つまり、有線でも光回線でも、ネット回線でなくとも、自由に移動出来るのでございます。先進波が理想でございますが、電波無線でも構いません」
二ールがそれを聞いて、
「本当に彼女は信用できるのか!?」
「ええ、ここの住人には感情があるの。相手をいたわる気持ちや、愛することも出来るのよ」
「軍用無線を使え。防衛基地に連絡を取れ! 但し、デジタル波は妨害されてるぞ!」
小隊の隊員が、無線を担いでホロチャンバーに入った。私も同時に中に入った。
「防衛本部、応答願います。こちらブラボー小隊。応答願います!」
[・・・(ガガッ)・・こちら本部、(ザザッ)・・ブラボー、聞こ・るぞ・(ザーーー)]
私はマイクを奪い取って、
「デヴォス少佐をお願い!」
[・・・・リズ! 君か?(ザーー)・・・ソリューションは見付か・たのか?(ガガ)]
「はい! 今からそちらに送ります。無線を切らないで、音声をコンピューターに接続させてください!」
[了解! ・・・よし! 準備はいいぞ!]
私はマダム・スーを見た。
『ピーーーーーーーヒョロヒョロヒョロヒョロピーーー・・・・・』
(アナログ通信音だわ)
「転送完了まで、37分ほどかかりますわよ」
マダム・スーは微笑みながら言った。
「ニール。あと37分で勝利よ!」
「了解だ! 弾は節約しなくていい! 全員撃ちまくれ! 」
「うをぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!」
作品名:L K 3 「フェニックス」 作家名:亨利(ヘンリー)