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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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第十四話 私と自分



「初めまして、エル(L)。私はリズ(Liz)。あなたのオリジナルです」
 やっと目の前に現れた、まるで自分自身のような相手に対して、まず私はこう話し始めた。それまで、結構長い道のりだったわ。

********************

 コロニーに着くと、ブルーノというメカロイドが、私の全身を調べた。その間じっとしてると、たくさんの猫が擦り寄って来る。何か分らない装置でスキャンしたみたいだけど、私、武器とか持ってないし。
 ジェイ以外のバイオロイドは、とてもフレンドリーだわ。特にセカンドロイド達は、まるで人間の子供のよう。私は日当たりのいいバルコニーで待機していると、グリンというメカロイドが、ミュウの弟で長男のΖ(ゼータ)と、次女θ(シータ)、次男Ι(イオタ)を引き連れて挨拶に来た。その後、ピンキーという小柄なメカロイドが、双子の赤ちゃんを抱いてやって来た。
(可愛いぃぃぃい!(*^∀^*) 私の赤ちゃんって、こんな感じなのね)
「今日は、お二人とも、とてもご機嫌なんですよ」
ピンキーが目を細めながら言った。このメカロイドも可愛い声してるわ。売り出したら、オタク達に大ヒット間違いなしね。
 その後、ケイと一緒に、エルが建物から出て来た。
(私とそっくりだ)
よく出来ているわ。この時はまだ、エルも私のことを、何者かよく分っていない様子。通信した私が、エルに瓜二つだったことで、訪問が許可されたらしい。

********************

「はじめまして、リズさん。あなたを歓迎します。でも私のオリジナルと言うことは、私はあなたを模してデザインされたと言う意味かしら? もしそうなら話が合いません」
「えーっと、いろいろと説明しにくいんだけど・・・」
「私は約170年前に、SS3000シリーズのプロトタイプとして製造されました。その時代に、あなたは生存していないはずだわ。本当に人間なの?」
「スキャン結果は、間違いなく人間です」
私が答える前に、ブルーノがそう答えた。
 惑星アップル唯一のコロニーは、開拓が始まって、既に50年以上が経過しているらしい。エルの年齢は、170歳以上らしいけど、私と見た目が変わらないわ。
「そうなの。その辺の事情はよく知らないけど、重要な話があって、あなたに会いに来たの」