L K 3 「フェニックス」
「俺にはねえよ」
「それは分かってる」
私はジェイに背中を向けた。気になったのは、セカンドロイドの二人のこと。するとそのキュウが、
「はじめまして、リズさん。僕達S33200型には感情があります。人間に会えてとても嬉しいです」
「早くママとパパに会ってください。弟や妹達も楽しみにしているの」
私は丘の上に立った。その先の眼下には、緑豊かな湖のほとりに、牧場や畑の他に数々の建物が点在する、美しい村のような風景が広がっていた。
作品名:L K 3 「フェニックス」 作家名:亨利(ヘンリー)