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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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 不安に駆られながら、操縦席に座ってみたら、
『おはようございます。コールドスリープはいかがでしたか?』
ナビゲーションコンピューターが話しかけてきた。
「ええ、最悪よ」
『暫くは頭痛や平衡感覚の喪失が起こります。キャビンで12時間はお休みください』
「そんなことしてるヒマないの。あとどれくらいでアップルに到着できる?」
『22時間34分11秒で、衛星軌道に停泊します』
「それまでに私に出来ることは?」
『食事と水分の補給、体を回復させる軽い運動です』
「ええ、そうね。あとでやるわ。アップルに連絡する方法は?」
『既に通信が入っています。履歴を再生しますか?』
「再生してちょうだい」

[こちらは惑星アップル管制室、接近中の旅客船、応答してください。応答がない場合、やむなく攻撃を開始します]
「ええ! 攻撃するって!? そんなスリル必要ないから、すんなり到着させてよって!」
 私は大慌てした。ホロシミュレーションのストーリーを面白くする演出だろうけど、面倒な事はイヤ。
「コンピューター。返事をするにはどうしたらいいの?」
『では、通信回線を開きます。P・PPP・Peeeeee、どうぞお話ください』
「あのー。えっと、もしもし? 聞こえますか? 私はリズといいます。エルという人物に合うために、地球から来ました」
・・・・・・・・・・・・。暫くして、
[ごきげんよう、リズ。私はイエロービー。貴船は、アップルの排他的警戒宙域に入っています。直ちに停船してください。既に量子ミサイルで、ロックオンしています]
(止まれって言われても、どうやったら?)
[リズ。俺はジェイ。そちらには何名乗船してるんだ?]
「私だけよ。一人だけです」