小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

L K 3 「フェニックス」

INDEX|48ページ/69ページ|

次のページ前のページ
 

第十二話 惑星アップル



Beep.Beep.Beep.Beep.Beep.Beep・・・

「宇宙船が接近して来ます」
イエロービーが、長距離レーダーに映った船影を確認した。彼は80EX型メカロイドである。
「どんな種類の船だ?」
SS3100戦術型バイオロイドのJ(ジェイ)が聞いた。
「恐らくSOKUDO級光子帆船です。旅客船は武器を装備していません」
「到着まであと、32時間くらいだな。警戒を怠るんじゃねえぞ」

 ジェイの報告を聞いて、早期警戒管制室にK(ケイ)が駆けつけた。彼はこの惑星アップルのリーダーで、科学者型のSS3200バイオロイドである。
「呼びかけてみよう」
イエロービーは、通常通信回線を開いた。しかし、接近船からの反応はない。
「長距離スキャンではまだ、生命反応も確認できません」
「またアンドロイド船だろう」
ケイはそう言ったものの、次の行動には慎重になった。なぜなら、太陽系からの訪問者には、最大級の警戒体制を取る事にしている。それは、相手を撃沈する事も想定していたからだ。
(またエルの胸騒ぎが大きくなるな・・・)
「他の回線でも呼びかけ続けるんだ。・・・念のため、迎撃体制を」
「こちらは惑星アップル管制室、接近中の旅客船、応答してください・・・・・・」


「あ、痛って!」
 私は初めての人工睡眠から覚めて、体が思うように動かせない。船は自動操縦で航行中。乗客は私一人。この船をチャーターするのに、年収の250年分が必要だった。仮想現実なのに、クレジットで引き落としされちゃったけど、現実世界の口座にリンクしてんじゃないでしょうね。軍に払ってもらえるかしら?
 コクピットにたどり着くと、目の前のパネル操作方法がよく分らない。私は操縦なんか出来ないし、今から勉強しろってこと? 途方に暮れそうになった。こんなんで、無事惑星アップルに到着できるのかしら。