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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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「では、その仮想現実の世界で、現実の脅威となるプログラムが、発生してしまったと言うんだな」
ニールが冷静に確認するように聞いた。
「恐らくそうだと思う」
ケニーは目線を合わせず、頷いた。
「それを知っていながら、黙ってきたわけ!?」
「そうじゃない! まさかあれが問題を引き起こすなんて、想像もしなかったよ。そのことに気付いた時、何とかシミュレーションを削除しようと思ったけど、PTCは停電で動いてなかったから、もう何もできなかったんだ」
「そうか。分かったわ。あの日、全てが止まった日、あなたが社に戻ったのは、証拠隠滅するためだったのね」
「あの日気付いたのなら、どうしてすぐに報告しなかったんだ!」
ニール軍曹は、ケニーの上腕の袖口を強く握った。
「僕は世界を救おうと思ったけど、もう、どうしようもなかったんだ!」
「では、君はマザー・スーの暴走を、止める手だてはなかったと言うのか」
「そうです! 危険なプログラムは、もう世の中に抜け出してしまった後だったんです!」
ケニーは両手で頭を抱えた。
「軍曹、僕はリズのPCを盗み見しただけ、危険なプログラムを開発したのはリズの方だ」
二ールは私の顔を見た。そりゃ私は、怒りに満ちた表情をしていたでしょうよ。二人は同時にケニーの顔面を殴って気絶させた。