L K 3 「フェニックス」
一人だとやっぱり心細いな。寂しさからか、ケニーのことを思い出しちゃう。その晩、灯りには食用油を利用した。一人暮らしにロマンチックなキャンドルなんか必要なかったから。って言うのも寂しいけど。でも食料ならたっぷりあるの。自慢じゃないけど引き篭もり気味の私は、PCの作業に没頭して、買い物にも滅多に行かない。買い置きだけはしっかりしていたことが、役に立ったなんて。
私は昼間の歩き疲れでベッドに横たわりながら、真っ暗な窓の外を眺めていた。夜の月は出ていない。自家発電で灯りの点いている家もあるけど、街の明かりは遥か何百マイル先まで消えているから、天の川がまるで、暗闇の街にベールを掛けたかのように見えて、なんだか心地よい安らぎを感じる。地球がこんなにたくさんの星に囲まれていたなんて、今まで知らなかったわね。
遠くの空が少し光った。フェニックス市街のビルが淡いピンク色に照らされて、そのシルエットが浮かび上がっている。
「何の光かしら? 雷? あっ、また」
その秒後、地響きのような音が聞こえてきた。
「爆発音?」
そう、あの時から、人類への攻撃が開始された。
作品名:L K 3 「フェニックス」 作家名:亨利(ヘンリー)



