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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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 ★ガタッ。
 
 リビングで物音がした。誰かいるみたい。
(デヴォス少佐かしら?)
 カタン、カタン、カタン、カタン、カタン・・・
(あの足音は、メカロイドだわ。やっぱり罠だったのかしら。どうしよう、もう今更取り返しがつかない)
「バスルームニイルノハ、分カッテイマス。出テキテクダサイ。危害ハ加エマセン」
赤外線を使われたのね。もう出て行くしかない。私は意を決して、バスルームのドアを開けた。そこには3機の80EXが立っていた。私は焦っていないふりを心がけた。
(落ち着け落ち着け落ち着け。そうだ、コーラでも飲んで時間稼ぎを)
私はキッチンに向かって歩きながら話した。
「ここは私の家よ。あなた達こそ何してるの?」
戸棚に残っていたコーラ缶を取り出して、そのプルタブに指をかけた。
「残存市民ノ救出デス。アナタヲ皆ノ所ニ、オ連レシマス」
「どこに?」
プシュッ! そして一口飲んだ。
「皆ノイル所デス」
2機のメカロイドが同時に前に出て、私の両腕をつかんだ。
(の、飲めないじゃない・・・)
もう終わりだ。後悔・・・地下室を出るんじゃなかった。
 私は家から連れ出された。暫く道路を歩かされ、コーラをゴクリ。どこに行くのかという質問には、「皆ノ所」「モウスグ」を繰り返すだけ。ロボットらしい返答だこと。こんな家の近くに、皆を収容できる場所なんかない。・・・ゴクリ。皆の所って、あの世って意味かしら。ゴクゴク・・・。何とか逃げなきゃ。イザとなったら、またオーバーライドの音声コマンドで逃げればいいんだ。
 それ、面倒な事になる前に、やっちゃった方がいいわね。
「Fab62X−206903・・・あ?」
「何ヲ言ッテイルノデスカ?」
「え? ええ、今日は何月何日だったっけ?」
このコマンドには今日の日付が必要だったのよ、今は3月?4月?
「特殊コマンドヲ使用スルツモリデスネ。ワレワレの音声コマンドハ解除サレテイマス。モウ使用出来マセン」
(やべ! もうこうなったら)