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悠久たる時を往く 〜終焉の時、来たりて〜

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 “機械大戦”の戦禍も、それによる戒めも、あくまで人間の為したこととして、神々は今まで同様の不干渉を続けるつもりだった。

 ところが、神々が直接介入せざるを得ない危機的状況へと、アリューザ・ガルドは突入するのだ。
 “色枯れ”である。
 アリューザ・ガルド全土で、景色がおしなべて色褪せて見えるようになったのだ。
 これはかつての“色褪せ”と酷似した状況でありながら、本質を全く異にするものであった。
 本来、アリューザ・ガルドの理《ことわり》ではない異質の技術——“テクノロジー”。機械文明は、世界を構成する魔力を吸い尽くし、あるべき姿を破壊した。そしてすでに時は遅かった。
 “色”という概念そのものが喪失しようとしているのだ。

 アリューザ・ガルドにおいて運命を切り開く役割を担っていた人間たちの物語はここまでであった。
 これより先、運命は人の手を離れる。
 アリューザ・ガルドの物語は再び、神々の手に委ねられるのである。