小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

オヤジ達の白球 41話~45話

INDEX|5ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 


 「柊。おまえ、ソフトボールの経験があるのか?」

 「祐介。アルツハイマーになったのか、おまえは。
 おれが大学までソフトボールしていたのを、もう忘れちまったのか。
 まぁ無理もネェ。守備が下手くそだったから、打つだけのDHだったからな」

 「そういえばお前のカミさんは、ソフトボール部のマネージャだったな。
 なるほど。カミさん狙いでソフトボール部へ入ったのか!」

 「ふん。何とでも言え。
 いろいろと難問は有ったが、手に入れてしまえばこっちのものだ。
 それよりもなんとかして1人、塁に出せ。
 よけるふりして当たれば、デッドボールで出塁できる」

 「熊のピッチングはいい。だが相手の投手も、かなりコントロールはいい。
 残念ながらデッドボールでの出塁は期待できそうにない」

 「熊が投げている?。あいつはたしか、謹慎中のはずだろう?」

 「ミスターⅩとして投げているから、とりあえずは大丈夫」

 「消防はAクラスのチームだ。
 それを相手にサヨナラゲームで勝つのは、初戦からして縁起が良い。
 おっ。見ろよ。
 三塁手のやつ。バントにたいしてまったくの無警戒だ。
 本来の守備位置より、ずっと後ろで守っている。
 バント攻撃する絶好のチャンスじゃないか」
 
 なるほど。3塁手はいつもの位置より、かなり後方で守っている。
ここまで誰一人バントをしてこなかったので、安心しきっている。
「いい作戦を思いついたぞ」柊が、ベンチの中を見渡す。