オヤジ達の白球 41話~45話
オヤジ達の白球(42)接戦
「おっ、もう最終回か。7回の表が終り、得点が3対2。
なんだ。1点負けているじゃないか」
8時を回った頃。柊が作業着姿でベンチへ顔を出した。
観戦に来たわけではなさそうだ。革靴ではなく、スパイクを履いている。
そのまま、どかりと祐介の隣りへ座る。
「ランナーがひとり出たら、俺を代打で出せ。
ホームランを打ってやる。サヨナラゲームで初戦を勝利でかざろうぜ」
本人は出る気満々だ。
その証拠に、ベンチの中で柔軟のストレッチをはじめた。
ソフトボールの試合は、7イニング。
四球の山で初回に3点を献上したあと、2番手で出た北海の熊が
相手を押さえている。
呑んべェチームは2回と5回にそれぞれ1点ずつあげたが、
それでも1点負けている。
作品名:オヤジ達の白球 41話~45話 作家名:落合順平