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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 2 「希望と絶望の使者」

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 ジェイは普段、インフィニチウムの採掘を担当しているの。それをケイかキュウが手伝ってきたけど、これからはジェイとそのバディ(補助アンドロイド)で行えるかしら。
 キュウには家庭教師が必要ね。でも、本当にサポートが必要なのは、ケイの方。彼はいつも働き詰めだわ。アンドロイドと言えども、肉体には疲労が蓄積するし、脳の記憶領域のクリーンアップや最適化のためには、休息だって必要。だから、彼を手伝うメカロイドの担う役割は大きいと思う。


「ケイ。まず、あなたのアシスタントを製造しましょう」
 私たちは、夫婦の寝室のベッドに横たわりながら話した。
「その子の世話役を、一番に考えていたのですが」
ケイは隣のベビーベッドで眠る、可愛いミュウを見て言った。
「エルには、その次の1機を・・・」
「私とミュウは最後でいいわ。だって、あなたのアシスタントがいれば、次の1機を早く製造出来るじゃない」
「その方が論理的ですが、別に急ぐ必要はありません」
「私だって急がないわ。それよりあなたを手伝いたいけど、農場の手入れや家畜の世話は、毎日しなきゃならないし」
「だからあなたのヘルパーを、先に造ろうと思うのです」
「私は楽じゃなくてもいいの。ケイ、あなたの仕事がはかどるようにしてあげたいの」
「それはエルの優しさですね」
「あなたを愛してるからよ」
「あなたの論理的提案が、愛情に結び付く過程は、非常に興味深い」
「ふふふ。いつもあなたのことを想っているのよ」
「私もあなたのことを一番に考えています。これは愛情に結び付きますか?」
「愛を感じるかってこと?」
「はい」
「それだけじゃ、足りないわ。しっかり抱いてちょうだい」
私はケイの胸に抱き付いた。
「そうですね。こうしていると思考解析がスムーズに進みます」
「そういうのを“癒される”って言うのよ」
ケイの感情も、かなり育ってきたみたい。