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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 2 「希望と絶望の使者」

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 ケイはホロチャンバー内に星間メールのアプリケーションを再現し、中に入ったブルーノに、司令部からのメッセージを開封するように命じたわ。私はブルーノが心配だったけど、ブルーノは淡々として不安なんか感じてない。
 イエロービーとルージュには、ラボのコンピューターに異常がないか監視させておいて、念のため、セカンドロイドの二人は居住棟に退避させた。あの子たちにはグリンとピンキーが付いていてくれるから安心だ。

 ブルーノがホロチャンバーに入ってから1時間、何事も起きず、ブルーノも出て来なかった。
「おかしい。時間がかかりすぎている」
「やはりウィルスか何か、俺たちを抹殺するプログラムだったんじゃないか?」
「ホロチャンバーを開けてみるしかないわね」
 ジェイが先頭に立って、ケイと私は後ろで見守った。チャンバーの扉が開けられると、中にブルーノがこっちを向いて立っていた。
「ブルーノ、異常はないか?」
ジェイが声をかけると、ブルーノは私たちを見回して話し出した。
「ここはヴァーチャル空間・・・。このメカロイドは、ブルーノという名前なのですか?」
「!・・・」
咄嗟にジェイが身構えた。
「驚かせて申し訳ございません。私はSU3800、フォトニカルロイドです」
「SU3800? 新型のアンドロイドか?」
「はい、あなた方は、バイオロイドでいらっしゃいますね」
「フォトニカルロイドって何のことなの?」
「私の体に実態はございません。今はこのブルーノというメカロイドの体をお借りしております」
ブルーノは自分の手足を見回しながら話した。
「乗り移ってるっていうことなの?」
「つまりそうです。この80(ハチマル)シリーズのライセンスは切れていますので、乗り移ることが可能なのです。しかし、あなた方にはライセンス認証がなければ、乗り移る事は出来ません」