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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 2 「希望と絶望の使者」

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 私はいい名前が見付かるまで、私のヘルパーの機体を“ルージュ”と呼ぶことにした。ちょっと妖艶な感じでカッコいいかなって。ケイのは知的に“ブルーノ”、ジェイのハチさんは“イエロービー”、キュウの先生は“グリン”、そしてミュウには“ピンキー”。うーん、やっぱり変かしら? 悩むわ。

 ルージュはきれいな体のラインをしているわ、一目見て気に入っちゃった。冗談を言い合ったりは出来ないけど、結構お喋りなやつ。常に後に付いて来て、何でも手伝ってくれる。キッチンでお皿が崩れた時、床に付くギリギリで手を伸ばして受け取ったわ。とても素早い動き。私なら割ってたところ。でもその時も、お喋りのスピードを変えずに、平然としている。そんなところがロボットっぽい。
「ルルル・ルールールー・ルルル・・・」
 ピンキーは優しくミュウを抱いて、丁寧に子守をしてくれる。歌ってるのはあの“SOSの子守唄”。これなら安心して任せられそうだわ。
 ブルーノはもうケイのアシスタントとして活躍しているわね。一番に製造されて、その後のイエロービー製造からケイを手伝ってた。イエロービーの設計に対して、ジェイの注文は細かかったけど、ケイはブルーノの仕事ぶりを高く評価していたわ。
 でも完成したイエロービーを見ても、ジェイは喜びもしないで、いきなりその胸を殴って見せたの。姿勢を保つジャイロ機能を確かめたんだって。それに対してイエロービーは全く動じないで、「避けてもよかったのですか?」だなんて。この二人きっと気が合うわ。
 問題なのはキュウのグリン。いいえ、グリンに非はないのよ。キュウったら付きまとわれたら面倒だって、逃げ回ってるの。私がグリンに、キュウに科学知識を勉強させるように命令したからね。なのにキュウったら、ジェイに命令してグリンを近付けさせないのよ。だからグリンはタック(猫)の世話ばかりさせられてる。
 これで私たちの生活は大きく変わったわ。それぞれが自分の時間を持てるようにもなった。私はそんな時間に何をしたらいいのか分からない。この星に来てからずっと、開拓だけに全身全霊を傾けてきたから。結局また、空いた時間に豚の世話なんかしてるのよ。