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藍城 舞美
藍城 舞美
novelistID. 58207
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グレイ家の兄弟 THE MOVIE 「暴走中」

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 フレディはそのエリアを去り、しばらく通路を歩いていたが、何の危険も感じられなかった。
「もう何も起こらねえみてぇだな。ここでまた休むか」
 そう言って壁に寄り掛かったときだった。彼が背中を当てた部分が、ぐいーとへこんだ。
「ん、何だ?」
 それから約10秒間何も起こらなかったが、突然、奥のほうから地鳴りのような音がした。フレディが後ろを向くと、何と人面岩がすごいスピードでこちらに来るではないか!彼は必死で走った。
「何だこりゃあ〜!来るな、来るな、岩〜」
 少しでも立ち止まれば、たちまち人面岩に押し潰されてしまうだろう。

 しかし、大胆なフレディはあることを思い付いた。人面岩のほうを向いてジャンプし、その上に乗っかったのだ。フレディは、後ろ向きの玉乗りを繰り広げた。
「わ、わ、わ、わ、わ」
 それでも彼は素早く向きを変え、見事な(?)玉乗りをした。
「わあ、すげえ、すげえ」
 200メートルほど進むと、前下のほうに何やら緑色のものが見えた。
「あ、何か緑のものが見える〜!」
 しかし、その先は崖だった。
「わ、落ちる、やべえ〜!」
 彼が人面岩から下りた直後、彼を乗せていた人面岩はすごい速度で崖下に落ちていった。

 崖下を見ていたフレディは荒めの呼吸をしながら言った。
「はあ〜、危ねえとこだったぁ〜!!怖そうだな、あの池」
 そう、崖下にあったのは、強酸の池だったのだ。フレディは、来た道を急いで引き返した。