NEVER-最初で最後の大犯罪-
――男の人?
「やだ!やだやだ!!止めて!!お願い止めて!」
大声で叫ぶ。
だがまだ大都会に出ていないこの人気のない町では、誰も助けになんか来なかった。
――やっぱり田舎の方が良かった。
急速に遠のいていく意識の中で、最後に思ったのはそんな事だった。
いつも通り、何の変哲もない、平凡な日常を今日だって送るはずだった。
なのにこれは何?何かの悪い夢?
どうかそうであってほしい。
だって私は、まだ言いたいこと、両親に伝えてないもん――
一体これから私は、どうなるのだろう。
――意識がなくなる直前に何故か浮かんだのは、昨日会ったばかりの暖かい少年だった。
作品名:NEVER-最初で最後の大犯罪- 作家名:*Mi