オヤジ達の白球 31~35話
オヤジ達の白球(33)いざ決戦
練習試合の当日がやって来た。
集合時間は6時だが、午後5時を過ぎた頃から消防団員たちが集まって来た。
寅吉が、「悪いなぁ」と若い者たちに声をかけていく。
「先日様子を見に来たら、荒れ放題になっていました。
何か有ってからでは困ります。
グランド整備に時間がかかると思い、5時に来られる奴は全員集まれと
号令を出しておきました」
団長の篠原が、最敬礼で寅吉を出迎える。
「ありがてぇ。
なにしろウチのメンバーはほとんどが、50過ぎのジジィだからな。
あ・・・そういう俺も今度の誕生日が来れば、晴れて50歳の仲間入りだ。
おまえさんたちの若さが、うらやましく見える歳になってきた」
「1時間も有ればグランドの整備が終ると思います。
試合開始は、6時半からでいいでしょうか!」
「おう。世話になるな。かまわねぇよ、それで」
作品名:オヤジ達の白球 31~35話 作家名:落合順平