オヤジ達の白球 31~35話
オヤジ達の白球(35)初登板
「おう、悪かったな。遅くなって」
練習開始の5分前。あせびっしょりの坂上が、息を切らしてやってきた。
いままで投げていたのだろう。
おおつぶの汗が何本も筋をひいて、額から流れ落ちている。
「投球練習はいい。いままでたっぷり投げ込んで来たからな。
冷たい水をいっぱいくれ。のどがもうカラカラだ」
「お前、午後の1時に家を出たんだろう。壁に向かっていままで
投げてきたのか!。
無茶するにも限度ってものがあるだろう。
いったい何球、投げてきたんだ?」
作品名:オヤジ達の白球 31~35話 作家名:落合順平