夏とテストと天才と【青空学園project-第参弾-】
「あーらぃー」
この掛け声とともにヤツが飛びついてくるのは最早日課と化した
最初に気がついた違和感は拭えない間々
俺は自覚はないが相当なお人よしという評価を得ていて
だから広中が毎日飛びついてきていても周りからは
変人とその子守役
というふうだ
でも気がついていた
コイツは俺がヤツの本心に気がついてることを知っている
腹の探り合い
狸か狐か
はやく尻尾をださないか
仮面を取らないか
表面上は大親友の俺達の
心の距離が縮まないままで夏が来た
作品名:夏とテストと天才と【青空学園project-第参弾-】 作家名:魚と猫