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夏とテストと天才と【青空学園project-第参弾-】

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俺こと新井亨は

科学部に入っている

努力の賜物でそこそこ上位の成績を維持している

だけど広中博人は格別だった

IQ200を越える十年に一度の逸材

そんなやつがどうしてこんな中堅の高校に入学したのか理由は謎だが
とにかく広中がうちの学校に入るということでお祭り騒ぎだったらしい


どんなヤツなんだろうか

めちゃめちゃカッコイイとか

碧目金髪だったとか


期待ではちきれそうになった教室に入ってきたのは

普通の少年だった

背は高い方で眼鏡をかけていた
ほんとにそれくらいしか特徴がない
その時点で殆どが興味を失い
他と同様に溶け込んでいった

少し経って皆がが広中についてわかったのは
ヤツがお調子者で
羞恥心というものが全くなく
実は結構な変人

ということだけ
本当にそれだけ


こんな些細なことみんな気がついてないが
ヤツは常に自分を造り、隠している

と、思う

そんな広中と俺が同じ部活に入ったのなどただの偶然で
示し合わせて二人仲良く入部届を持って行ったわけではない
俺が科学部に入った3日後に
俺と広中は部員になったのだった