ホワイトロード
「留美、ママとは、しばらく会えないけど、いいわね」
「うん、分かった、もうパパがいないから、ママが頑張るしかないと
聞いたから、留美も頑張る、大丈夫よ、ママ」
そして留美を抱きしめ決意を再認識する香、もう引き戻せないと
前を向きひたすら訓練に耐えるしかないと、そして娘を保育士へと
引き渡しのだった、
そして訓練センターで渡せられた制服に着替え、新人たちが並ぶ列へと
入った、多くは、若者で香の年齢の人は、ほぼいなかった、そしてまた
女性も少ない、多少の緊張感は、隠せなかった香、
まず訓練の前に教官が立ち声を上げたのだった、
「まず諸君、このホワイトロードは、とにかく金は、稼げる、しかし
厳しい世界でもある、特に諸君たちが選んだバイク警備隊の仕事は
細かな配慮も必要だ、そして体力いる、勤務は、48時間体制とも
なるその覚悟をまずしてもらう、よろしいかな」
そして訓練開始となる、まずは、ランニングからだった、
「体力の基礎は、まず足腰だ、しっかり走りこめ、」
多くの若い男性にまじり走りこむ香、徐々に意気が上がり集団から
離れ始めた、遅れを取る香、そこに教官からのことは、声が飛ぶ
「遅れてもいい走れ、息を整えることだ、前へ向いて走れ」
その声に勇気をもらいひたすら走る香だった、
そして次は、腕立て伏せと腹筋運動だった、これもやはり遅れる
香でもあった、しかしまた教官は、こう言った、
「指示された回数は、やれ、鍛えることでまず自分を守ることが
出来る、自分のためにやれ、自分のことは、自分で守るんだ」
汗だくになり必死にやる香、厳しい世界に飛び込んだと認識をし
やるしかないやるしかないんだと必死に自分の心に訴えたのだった、
そして次は、いよいよバイクへと乗る講習となり、そこに現役の
ライダーが登場もした、香にも運命の出会いともなる女性でもある
「私の名前は、河合 亜紀、もういい年したおばさんでもあるけど
結構これでもやれるのよ、この世界では、トップクラスでもある
本日は、たまたまライダー講習の教官が休日なので代わりにやる
ことになったのでよろしく、それでは、まずバイクに乗り周回を
してみて、そして次は、私のやることをまねしてくれればいい」
バイクに対しては自信もある香、しかしその自信は、簡単に覆す
まずアスファルトでの走行だったので楽々出来たが、次にやる所は
やわらかめのゴムみたいな道でもあった、そこを楽々ライディング
する亜紀、細目なコーナーも見事に曲がってみせたのだった、
そして一人一人新人が走り始める、誰も思ったようにならない、
そこに亜紀がマイクで大声で叫ぶ
「これがホワイトロードに近い感覚、柔らかくコーナーとかでも
難しいの、そしてホワイトロードは真っ白い世界だから曲がり
の見分けも視覚でも難しい、走行先読みセンサーがそうなると
頼りなの、それに慣れないとこの世界では、やっていけない」
そして香も挑戦する、そして曲がり角で転倒してしまった、
そこに亜紀が駆けつけ大声で叫んだ、
「慌てない、ゆっくり立って、どこか痛めた?」
「大丈夫です、すみません、慌ててしまいました」
香の前に立つ亜紀、急ぎ再開しようとする香を止めるかの様に
してそこで助言もしたのだった、
「慌てない、これもホワイトロードで生き残るための秘訣でも
あるの、こういう時は、自分の体を確認してそしてバイクに
異常がないか確認して再発進をする、いいわね」
その力強い口調に共感を感じた香でもあった、
「ありがとうございます、お教え通りにします」
「女でもやれるから大丈夫よ、あなた筋は、いい、かなりの
バイクの経験があると観た、でもこれになれるには、どんな
経験者でも時間は、必要、私もそうだった、これでも訓練生
では、最初は、劣等生だった、自信は、すぐ打ち砕かれたわ
でもそんなときに大切なのは、初心よ、」
そして銃を使う狙撃訓練となり、亜紀が説明することなり
「あなた銃は、初めて?」とそして香が応え
「はい、これは、とても必要なのですか?」
「反乱ロボットがたまに出たりするのよ、そのための武装なの
視力は、いいみたいだし、落ち着いてやってみて」
「はい、ご指導願います」
「まずは、小銃で、ライフルも使うこともあるけどまずは
至近距離での対応が必要だから、しっかり狙って」
香は、真剣に訓練と向き合い必死にこなそうとしていた、
その後訓練は、続き三か月となり、香は、ライダーとして
適正テストに合格し、いよいよホワイトロードへと入ること
になるのだった、そして一人一人にバイクが与えられ、
「入るホワイトロードは、練習や訓練のために造られた物
だが本番のとほぼ同じだ、そして無線での連絡で君たち
は、行動してもらう、指令センターの指示でライダーは
警備そして戦闘処理などもする、いいかね、」
そして亜紀もバイクに乗りエンジンをかけた、いよいよだと
「よし全員ホワイトロードへ入れ、順次挿入開始、」
ホワイトロードへの扉が開く、まずは、鉄の扉が開きそして
空気を吸い込むかのような威圧にまかれそしてライダーたち
は、ホワイトロードへと突入していった、
そしてホワイトロードへ入った香、一面は、霧状になって
いて白い霧が筒状になっておりそれが一本道になっている、
その中をバイクで加速する香、そこに指示の無線が入る
「咲田訓練生、時速60kmで真っすぐ進め」
「了解です、スピードをあげます」
「センサーをしっかり見ながら操作するよう、」
「了解です、誘導センサー監視了解です」
バイクのハンドルに設置させてるモニターで道筋を見る香、
一面真っ白で道が曲がるのは、見いない世界、センサーがだけ
が頼りともまずなる、そして曲がるとモニターで確認する、
「うわ、もっとカーブがある、」そこに監視センターから
「気を付けて、ホワイトロードのカーブは、時間間隔でよく
曲がりを変えることがあります、油断しない様に」
とても厳しい世界と感じた香、しかし手応えもある香でも
あった、何とかやれそうだとも思ってもいたのだった、
そして、ホワイトロードが何なのか何が起きやすいのかなど
の講義も受けた、一人一人ノートを取り受講もしていのだった、
そして、正式採用となり、採用者一人一人の専用バイクを
与えられることとなったのだった、そしてそこには、CEOの
秋庭もいたのだった、そして合格者に弁を述べたのだった、
「諸君合格おめでとう、だからこそのバイク選びともして欲しい
新人のために新車も用意している、選択複合の場合は、抽選で
の決定とする、まあじっくり選ぶといい、では、開始で」
新人ライダーたちは、バイクを見回りどれにするか選んでいた、
そこに香もいた、元々バイク好きな香には、楽しみでもあった、
どれも最新モデル、しかし香をふと向こうの方を見つめていた
片隅に置いてあるバイクを、真っ赤なボディーのバイクをだ、
そして近づきじっくり見ていた、そこに秋庭が近づいた、
「総排気量1200ccのバイクが気になりますか?香さん」
「はい、これも選んでいいんですか?」