オヤジ達の白球 26話~30話
オヤジ達の白球(27)12年ものの「山崎」
それから数日後の日曜日。
岡崎が渡良瀬川の河川敷へ、北海の熊を呼び出した。
時刻は午後の5時。
このあたりの川幅はひろい。しかし水の流れは細い。
上流にダムがつくられたためかつての流れが、半減している。
ひろい河川敷に、サッカー場と軟式野球のグランドがある。
隣接する駐車場の片隅に、薄汚れたテニスの壁打ちの壁が残っている。
待つこと10分。
サングラスをかけた熊が自転車にまたがり、駐車場が見渡せる堤防へ
やって来た。
「なんだよ。急に人を呼び出して。
俺に見せたいものが有るというのは、いったいなんだ?」
作品名:オヤジ達の白球 26話~30話 作家名:落合順平