オヤジ達の白球 26話~30話
オヤジ達の白球(30)ソフトボールの投げ方
練習開始から10分。
坂上はすでに、見るからにクタクタ状態になっている。
投げるたびに大暴投がつづく。そしてそのたび、ボール拾いに駆け回る。
「なんでぇあの野郎。10分もしないうちにもうクタクタかよ。
あの程度でスタミナが切れているようじゃ、試合じゃ使い物にならねぇな」
土手の上で、熊が毒づく。
「球威はある。だがコントロールが悪い。そのうえスタミナも無い。
投手をやるには10年早いな。
投手をやるまえに毎朝30分くらい走って、まず足腰から鍛え直すことだな」
10年かけて一人前になるかどうかは、あいつ次第だと北海の熊が立ち上がる。
「帰るのかよ、熊」つられて岡崎も立ち上がる。
作品名:オヤジ達の白球 26話~30話 作家名:落合順平