オヤジ達の白球 21~25話
オヤジ達の白球(22)深夜のネズミ
女の肩を抱き寄せた柊が、闇の中へ消えていく。
「ふん。なんでぇ。見せつけやがってあの野郎。どういうつもりだ一体全体。
めずらしく顔を見せたと思ったら、密会の場を堂々と俺に見せつけるなんて・・・
どういう神経をしているんだ、あいつは。
不倫のせいで家庭が崩壊したって知るもんか。好きにしやがれ!」
毒づいている祐介に耳へ、ガタンと路地から物音が響いてきた。
(なんだ、いまのは?。変な物音がしたな。
いまの時間になると、まったく人が通らないはずの横の路地からだ。
ネズミにしては、大きすぎる音だ・・・・)
作品名:オヤジ達の白球 21~25話 作家名:落合順平