オヤジ達の白球 16~20話
オヤジ達の白球(18)国際審判員
「私がソフトボールと出会ったのは、中学の時です。
すぐ競技の魅力に取りつかれました。
白球を追いかける毎日がはじまりました。
でも進学先の高校に、ソフトボール部はありませんでした。
そのため、一時、競技から離れました。
私をたくましく育ててくれたのは、ソフトボールという競技のおかげです。
競技者でなくてもいいから、長く、この世界に携わっていきたいと
思いました。
恩返しのつもりで29歳の時、公認審判員の世界へ飛び込みました」
あら・・・・美味しいですねこれと、吟醸酒を口にふくんだ美女が、
うふふと嬉しそうに笑う。
目を細め、うっとりと頬をゆるませる。
一升瓶を手にした祐介が、「地酒の中でも、最上級にランクする逸品です。
こいつは」
と、こちらも特級品の笑顔を返す。
作品名:オヤジ達の白球 16~20話 作家名:落合順平