オヤジ達の白球 16~20話
オヤジ達の白球(20)総合木土職
閉店間際、珍しい男が姿を見せた。
アイロンの効いたYシャツに、青いストライプのネクタイを締めている。
ただし上着は、背広ではない。見るからにアイロンの効いた土木の
作業着を着ている。
「よう。すこしいいか?」
祐介の返事も待たず、男は勝手に椅子を引きカウンターへ腰を下ろす。
「待ち合わせの約束をした。
そういうわけだ。邪険な顔をしないで、たまには飲ませてくれ」
男は祐介の同級生。秀才のひとりで、県庁へ勤めている柊(ひいらぎ)洋一。
某国立大学をトップクラスの成績で卒業している。
卒業後。超難関と言われている地方上級公務員の試験を一発で突破した。
作品名:オヤジ達の白球 16~20話 作家名:落合順平