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不老不死ロリの国 第一部分

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 幼女教師の趣味はなんと、行動不能に陥った相手をひんむくことであった。征服欲の強い者は、敗者を蹂躙することが何よりの至福の時だという。古来、人間が領土を拡大すると、征服された側は無抵抗でなすがままの奴隷と化しているのは、万国共通である。人間の自我とは膝を屈する他者の上に存在する。吝奈と木憂華は剥かれてわずかに下着を残すのみとなっている。
 幼女教師は教卓から降りてきた。
「楽しみは取っておこうかの。ギヒヒ。」
猥雑な笑みが幼女教師を支配している。
「だらしがないのう。それじゃあ、このままひんむくか。」
服を脱がされて、下着だけになり、ついに下着に手がかかった時、デカい悲鳴を上げた。
「バカバカしいぢゃん。朝田飯穗(あさだ いいほ)先生。いい加減にするぢゃん。毎日、毎年、何百年、同じことを繰り返しているぢゃん。そろそろ飽きて欲しいぢゃん。」
 気絶していたかと思われた木憂華が立ち上がって、すでに白衣を身につけている。
「つまらないのう。たしかに、完全に気を失っている女子を脱がせても興が削がれてしまうのも事実じゃ。やるなら、イキのいい奴でないとな。裸になるのが恥ずかしくて、抵抗してくるところを、組み伏せるのが醍醐味じゃからな。」
「ホント、ドSの変態教師でちゅわ。付き合ってられまちぇんわ。どうじょ。有料でちゅけど。」
 倒れたままで、自らブラのホックを外してきた吝奈。
「その程度の肢体に金なぞ払えるか!有償でいいのは、こういうことを言うんじゃ!」
 朝田教師は、まだ横たわっているマグロの箱子のぷにぷにを軽く触った。
「きゃあ~!犯されたよ!もうお嫁に行けないよ~!って、朝田先生、いったい何してるんですか?」
「う、うむ。この大きな胸が凝っているようじゃったから、揉みほぐしていたんじゃよ。わははは。」
「そうだったんだ。おかげさまで、ぷにぷにが、ぷにゅぷにゅになりましたよ。よかった~。」
「ふたりともバカなことやってるんじゃありまちぇんわ!ワタクチもぷにゅぷにゅに混ぜなさいでちゅわ、タダで!」
 吝奈もぷにゅぷにゅに飛び入り参加した。
「ええい。せっかくの『ぷにゅぷにゅ祭り』の気が削がれたわい。授業は自習じゃ。危険で進入禁止と言われている『Dゾーン』にでも行って魂の洗濯でもして来い!体にすごくいいから、楽しいぞ。」
「やった~。自習だ、自習だ。わーい、わーい。なんて、言うわけないぢゃん。」
「キューリー夫人博士。そのほころびまくった笑顔をどう説明するの?」
「箱子のくせに、ツッコむなぢゃん!」

「今日はひとつ収穫があったわい。やっぱり、秘密を食うというのはおいしいのう。感情が溢れ出した時が秘密吸入のチャンスじゃから。人の秘密こそ、儂の魔力の源泉じゃからな。」
 朝田教師はほくそ笑んで教室を後にした。

 一方、三人は迷彩色ドーム校舎の外に出た。
「自習だなんて、先生に褒められちゃったおかげだね。」
「あのフレーズのどこに褒め言葉が存在していた?箱子はホント、K点超えの天然ぢゃん!」
「キューリー夫人博士にも褒められた~。ぽっ。」
「顔を赤くするなぢゃん!」
「そうではありまちぇんわ!桁またずれの天然でちゅわ。」
「あ~あ。結局追い出されちゃったぢゃん。でもこれで、パコの血液、もらいもらい放題、飲み放題ぢゃん。」
「いえいえ。ワタクチの方こそ、箱子さんのオトメのニオイを堪能して差し上げまちゅわ。」
「Qが先に楽しむんだよ。二番目にはニオイが残らないほど、血を吸ってしまうけど。」
「なんでちゅって。ならばワタクチが先にニオイを吸いまくって、ついでに血液も飲み尽くして差し上げまちゅわ。それに今朝の箱子さんあさイチパンツ見競争は、ワタクチが先で勝利を獲得してまちゅわ!」
「あのセクハラ、そんな意図があったの!知らなかったよ!」
「今朝のパンツは、ナタを持ったクマサン柄のピンクでちたわ!」
「違うぢゃん。ドリルを手にしたトラ柄の白だったぢゃん!」
「ふたりとも違うよ!オモテがピンク生地にクマサンで、ウラが白生地にトラだよ!」
「正解でちゅわ!」「正解ぢゃん!」
「そういう問題じゃないよ!どうしてあたしがターゲットなんだよ?」
「ピンク地のクマサンのニオイは、スゴくクサイんでちゅわ。それがたまりませんでちゅわ~。バキッ!痛いでちゅわ!」
吝奈は牙を引っこ抜いて、木憂華に見せつけた。狼族の宣戦布告のポーズである。
「白地のトラの血液は、新鮮なのにスゴく淀んでいるぢゃん。こんな血液はどこを探してもないぢゃん。レアモノとしての価値しかないぢゃん。プスリ。」
木憂華は空の注射器を腕に刺した。吸血鬼のケンカ売りを示している。
「ちょっと、ふたりとも。あたしのことを誉めまくるのは嬉しいけど、ケンカはよくないよ。」
「どこに誉め要素があるんでちゅの?クサイのは、ケガレの象徴でちゅわ。」
「血液が澱んでいるのは最低の成分で、輸血にも使えない、捨てるだけのものぢゃん。」
ふたりの非難の言葉に、箱子の顔色が青白く変わった。
「ひ、ひっどいよ~!あたしはクサくないし、血液サラサラだよ~!うわ~ん!」
箱子は泣き出して、駆け出した。
「どこに行くんでちゅの?」
「Dゾーンに行ってやる~!」
「あそこはダメぢゃん。あんなところに行ったら激ヤバぢゃん。怖すぎるぢゃん!」
木憂華の制止を聞かずに、分校の敷地の西側に駆け出した箱子。
すぐにDゾーンの看板が見えて、そこには『立ち入り禁止』と書いてある。
箱子は看板に体当たりして、ぶっ壊したまま、森の中に入っていった。
『ブーン!!!』
すぐそばに何が飛んでくる音が箱子の鼓膜を突いた。
「な、何これ!」
 大量の虫がやってきた。それは蚊のようでもあり、ハエにも似ている。
「痛い!」
 箱子の腕は噴水のように流血し赤く染まっている。
 頭はハエのように大きな複眼が付いているが、口は蚊のように尖っている。しかし、大きさがまるで違う。全長15センチはあろうかという大物である。
「あたし、刺されちゃったんだよ。すごく痛いよ。早く手当てしてよ!って、誰もいないし。」
 蚊ハエ虫はさらに花子に寄ってきて、手足に嚙みついている。
「うわああああああ!」
 箱子は左右の腕を振り、全身を揺さぶって、蚊ハエ虫を追い払う。その都度、鮮血が飛び散り、辺りに鉄分のニオイが充満してきた。
『ドンドンドン!』
 今度は地面から大きな足音が聞こえてきた。灰色で四つん這いになり、箱子の方にやってきている。
「あれは何?ゾウでも来たの?ゾウって言ったら、もしかして男の子の進化系動物だったりして?少し期待できるかも。」
 体の大きさ、色はたしかにゾウに似ているが、真正面から見ると決定的に違う点がある。
 ゾウの大きな特徴である鼻がデカい。耳が小さい。
いやそうではない。
鼻の幅が横に著しく広い。耳が細くて、スゴく長い。
 つまり、鼻と耳が入れ替わったような顔なのである。ひたすらブキミである。
「男の子なんかじゃない!これって化け物!こんなの初めて見たよ!」
『パオ~ン!』
実際の動物園ではあまり聞かれないゾウの声。耳鼻逆ゾウは、細長い両耳を左右に揺らしながら地響きを立てて疾走している。