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舞いたけたけ
舞いたけたけ
novelistID. 49775
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ガチクズニートで異(ブラック)世界転生

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「うっぜぇんだよ。メソメソしてんな。……………これは始めから分かっていたこと。あんなに攻撃的な国と戦ってんだ…この国が成熟する前に潰そうとするのは当たり前だろ。」

まさか何の警戒もなしにシャーベットなんちゃらとやり合うワケねーだろ…………

「…ともすれば、逃げ道の一つくらい隠れた場所の一つくらいはある。」

そこの情報がばれてんのかは知らないが…

「…天皇院…そうだ天皇のいる場所を目指そう」

ゴリラが言う。

「天皇も天老も今頃混乱極めてる。それにあそこは多分もう敵だらけだ。」

「お前何か知ってるんだろう!あれだけ情報持ってたんだから!」

「…まぁ落ち着こうぜ。悲しいとか怒りとかそうゆうもんに直ぐに流されんな。火が落ちつくまでは取り敢えずこの辺にいよう。誰か来るかもしれねぇしな。それと腹減った。良く焼けた食い物がゴロゴロ転がってるかもしれねぇ」

「こんなときも落ちてついてなんて…!」

「落ちつくんだよ。だいたい、こんな未来簡単に予測出来ただろ。お前等って俺よりも頭悪いのな。あっちの世界に産まれてたら、お前等頭の悪い底辺底辺言われていじめられてたぞ。」

「なっ…………」

「ま、今日はこの辺でゆっくりしようぜ」

助かった奴は助かってる筈だし、このゴリラみたいな正義感だけは取り柄の奴が住民連れて逃げてるだろうし、何も別に考えることもないな。

「いやぁしかし敵さんは良いねぇ…こんな風に燃え上がった火を見てニヤニヤして、それに不意打ち程気持ちの良いもんも無いからな…」

ケイヤはニヤニヤとした気持ち悪い表情を見せながらブツブツと呟いた。

「………おい、ゴリラ、お前等は何を使って遠方と連絡を取り合ってた」

「どうゆうことだ」

「遠いとっからの命令を誰がどんな方法で受け取ってたか聞いてんだよ」

「伝令か…それは…そういう役職の者が馬や鳩を使って………」

原始的過ぎんだろ…馬…鳩て………

「なんか、魔法とか使わないんすか…」

「魔法を使った方法もあるが、俺は見たことないなぁ…」

なるほどね。あるにはあるのか。

情報を魔力で飛ばした場合、その魔力を何かで吸いとり、情報を取り出す技術なんてもあるんだろうか…………共振回路のような………こいつは興味深いな…………

「…お前、知り合いに魔法使えるやついんの?」

「いや特には…」

「あっそ…」

ケイヤはため息を付きながら、空に上がる火の粉をじっと見つめていた。




第15話 感情的で書くのめんどくさくてそれでも楽しくて

頭の中から消そうと思っても消えない言葉が腐る程ある。バカだ、クズだ、マヌケだ、頭が悪い。

頭の中から消そうと思っても消えない考えがある。底辺は奴隷だ、一生モテないだ。

頭の中から消そうと思っても消えない欲がある。食欲だ、睡眠欲だ、エッチしたいだ。

そして、「どうせ」という言葉を使って物事を昇華し始める。

本当のことを言われるとガキが怒るように怒り狂って話を聞かなくなる。

だが、なにもしたくない。新しいことなんざ糞くらえ。

ひたすらに文句だけを言って、悪口振り撒いて、自分が一番偉いんだと世界中に言い付けて、ありとあらゆる快楽を自分にだけよこせと言いたい。

そして、やっぱり本当に何もしたくないんだ。

この気持ちは一般人の中には良くあるものだ。自分にだってある。

全てがどうでも良くて、どこまでも自分が一番で、一番に保身のことを考える。

人間なんざそんなもんだろう。

なのに弱いんだ。強くありたいくせにな!

「今」から脱出する為の努力なんてめんどくさいだろう?新しいことを始めてみる気力なんてあるか?

何をしても「お前が努力してもどうせ底辺で悪口言われるんだ。つまり、奴隷が1番安定で幸せなんだよ」と言われて終わる存在なんだよ。

だからこそ、ガキみたいに「滅べ滅べ」と言うんだ。

どうせ強い奴が勝つ。強い奴が奪う。強い奴が金をもつ。強い奴が弱者を蹂躙する。強い奴だけが性欲も食欲も満たせる。豚共が…

でもな、こうも思うんだ。つまりさ…

「…きろ……起きろ!ケイヤ!おい!」

夜中辺りが静まり返り、森全体が眠りについたころ、ゴリラがケイヤを必死で叩き起こそうとする。

「うるせぇぞ…ゴリラ…」

「お前…大丈夫か…?」

ゴリラが心配そうにする

「あ?何が…」

「周りを見ろ」

黒い霧がケイヤを中心にして辺り一面を覆っていた。

「なんだこれ…」

「何か良くわからんが、黒い霧が…」

「フェッフェッフェッ…呪いじゃのう…悪魔の呪いの匂いじゃ…それにこの黒い魔法…フェッフェッ…」

しがれた爺さんのような声が辺りに響く

「誰だ!」

ゴリラが叫ぶ。すると黒い霧の中から奇妙なお面を被った背が低く、腰も大分曲がった見るからに年を取った男が姿を現した。

「魔法使いじゃよ。ワシは。」

仮面の奥でニィと笑いながらケイヤに近づく。

「敵か!」

ゴリラは剣を抜いた。

「敵ではないから安心しなされ…」

「いや、怪しすぎんだろ…」

こう言いながらもケイヤは少し嬉しそうだった。

そして、こうも思った。

つまり、今この現状。この感情こそが最大の武器で、これ程までに即効性のある鍛え方が出来て、きっとこれ以上に楽なもんなんてどこにも無いんじゃないか?

滅んじまえ。全部。全員嫌いだ。

これが魔法の原動力だなんて、糞みたいに楽だろう?

こうも思うの続き?あぁ、つまりさ本当に滅んじまえば何にも関係なくなって、皆ハッピーになれるってことさ。




第16話 中二病と拗らせと破壊。そして 愛

「いや、怪しすぎんだろ」

ケイヤが魔法使いに言う。

「そんなこと言われてものぉ。魔法使いっつたら魔法使いなんだっちゅーの。ほれ、火の魔法を見せちゃるわ」

「そうゆうことじゃねぇ。お前は一体どこのどいつだって話してんだよ。」

ケイヤが遮るように言う。

「だから、敵じゃないっつーの。たまたまその辺歩いてたら、黒い霧が見えたから興味持ってきてみただけじゃつーの」

「お前、この霧について何か知ってんのか?」

「……………お主、悪魔と契約したじゃろ…………」

急に魔法使いが真面目になったように問いかける。

「その黒い魔法はのぅ、超、超、ちょー危険な魔法の一種じゃ…感情の抑制の効かぬ者がその魔法を使うととんでもなくえらいことになる。」

「どうなんだよ…」

興味を持ってなさそうな聞き返しをしながらも、ケイヤは嬉しさで飛び上がりそうだった。

「お主は絶大な力を手に入れた。だがじゃそれと同時にお主の欲望もまた無限に膨れ上がる。自我を無くすその日までな…」

やっぱりか。そんな気はしていた。だが、自我を無くしたところでなんなんだ。自我を無くしてでも滅ぼしたいものなんていくらでもある。

「そして、お前さん相当黒い感情がたまとっるのぉ。よっぽど辛い何かがあったんじゃろ…まじで黒いわ。」