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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2

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博之は、予定工数よりオーバーしている作業工程に、必要以上の人数が同時に作業している実態に気が付いた。
「何かトラブルでも起こってたのかな? いや、そんな報告はどこにもないな」
どうして過剰人員で作業しているのか判らなかった。
「ひょっとして、手分けせずに、全員が同じ作業をして、全員が終了するまでの待ち時間まで、計上してるんじゃないのか? そうだ、そうに違いない。この時間もオーバー。こっちもオーバー。いや、丸川が作業していることになってるけど、藤尾君は係長がほとんど作業していないって言ってたのに、かなりの時間工数が計上されている。これじゃ架空請求みたいなもんだな」
 博之は丸川係長の勤怠まで確認してこなかったことを後悔したが、この業務にまだまだ無駄を削減する要素が残っていたことには安堵した。
「ええと、1チーム3人で2チーム作って、二つの業務を平行で競争させよう。俺は遅いチームに入ってフォローすれば、何とかやっていけるはずだ。そうだ、出来るに違いない。丸川のやつ、5人で一つの業務を、ダラダラとやってやがったんだな」
 博之は、何とか新映像チームの軌道修正が可能だと光が差して来た一方で、今度は小原の業務を引き継いだ3人のフォローをどうするかで、また悩みだした。
「新映像チームのフォローのために、事務所にいる時間がなくなってしまう。ということは、3人の業務の面倒はまったく見ることが出来ない。・・・アカン、破綻してる」
小原の説得がうまく行くことを願うしかないと、翌日の報告まで、深く考えることは止めて帰宅しようとしたその時、

     PPPPPPPPP・・・PPPPPPPPP・・・

「ああっ! ビックリしたぁ!」
 博之の業務用携帯が鳴った。誰もいない事務所で、胸元に入れていた携帯が大音響を放ったので、博之は飛び上がりそうになった。ポケットから電話を取り出すと、『小原主任』と表示されていた。
(何だろう、もう9時なのに。きっと、いい報告に違いない)(祈!)