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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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隠子の婚約+美人の退職+愛娘の受験+仕事の責任=幸せの1/2

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「旦那も最初はあんなんじゃなかったんですけどね。何でこうなっちゃったのかな」
「倦怠期? 気が抜ける時期なんじゃないか?」
「プレゼントだって決まってたんですよ。ブランドも、値段も」
「じゃ、買いに行くだけなのに? あり金全部摩ったのかな?」
「おかしいですよね。絶対」
「じゃ、わざと焦らして、実は買ってあるとかじゃない? 今日がクリスマスだから、家に帰ったら何か演出があって・・・」
「そうだったら、私余計に怒ります。そんな渡され方って、喜べないです」
「そう・だよな」
「木田さんは、奥さんに何プレゼントしたんですか?」
「俺も、コート買ってやった」
「高いやつでしょ」
「俺が選んだんじゃないけど」
博之は申しわけなさそうに言った。プレゼントを用意する暇がなく、昨日、知子と愛音の買い物に付き合って、滑り込みギリギリで買ったので、胸を張れないという思いと同時に、落ち込んでいる小原を気遣ったからだ。
「去年は、ヴィトンのマヒナも買いましたよね」
「ああ、でっかいショルダーバッグ。今年の誕生日に、同じマヒナの財布をプレゼントした」
「いいな、奥さん。いっぱい貰えて」
「妻の宝飾品は夫のプライドみたいなもんだから。いつも、料理とかしっかりやってくれるから、感謝の気持ちで、プレゼントは大事だと思うんだ」
「そうか、私がやり足りないってことですね」
「いや小原、それは違う! 人それぞれに取り柄ってもんがあって、無理しないで。お前は可愛いんだから、甘えておねだりするだけで十分なはずだって」
「それじゃ、旦那を適当にあしらってるみたいじゃないですか」
「そうじゃなかったの? さっき知らんぷりするって言ってたじゃん」
「うーん。確かに。・・・私どうしたらいいんですか?」
「・・・プレゼントと貢物の違いって分かる?」
「ええー、ちょっと・・・」